ものづくりのこと
ものづくりに対する気持ちのお話

製品を持たれる方の多くは、その独特な雰囲気を好まれるのではないでしょうか?
しかし革の知識や革製品をよく知らないまま手にしてる方もいると思います。

僕自身、過去に革で苦い思いをしたことがありまして…





を手にし、そのアイテムに愛着を求め、長く使用できる相棒のような存在になって欲しいと望んでいる方も多いと思います。

長く手にするうちに革に対する知識や情報も多くなり、自分の中で何が良い革製品なのかが自然と分かってしまうものです。
知識を得た上で、長年使っていたアイテムをそのルールに当てはめて見てしまう事があります。
そうすると「?」が見えてきてしまったりもします。


もちろんその逆で、手にしたアイテムが思った以上のクオリティーだった場合、よりいっそう愛着が出てしまうこともあったりで…
非常に奥が深い革の世界です。





製品は動物の命があってこそ作れるものです。
その「命」や手にされる方の「思い」を裏切ることなく、さらにはそれを作る自分自身に嘘をつく事のない「ものづくり」をしたいと思います。

 

 

 

革のこと
革の紹介と革のお話

 厚さ約6.5mmの極上の革のみ使います!

 天日干しは自然との闘い
 雨は最も天敵です!

 左)天日干しの成果が一目瞭然ですね!

 オリジナルワックスをひたすら練り込み
 さらに熟成させます!

 どうですかこの革!
 ここからプロダクツが始まります。

で作るアイテムは相当の数がありますが、皆さんが革製品を選ぶポイントはどこにありますか?

価格やデザインなど選ぶポイントは人それぞれですが、「革質」に着目してみてはいかがでしょうか。



ーパスワンで使う革は植物タンニンで鞣した革。
これは1枚の革が出来上がるまでに、数カ月を要するほど手間をかけた革で、信頼のおけるタンナーさんに我儘を言い、オーパスワン独自の革を作ってもらっています。

この革の元厚は約6mm〜7mmもあり、これを使う所に合わせて漉いて使用します。





にも様々な部位があり、「半裁」と呼ばれ国内では牛を左右に裁断し半身で鞣される事が多いのですが、使う気になればこの「半裁」は全て使うことができます。
しかし首や肩、脇腹などはどうしても繊維が弱く、品質に影響を及ぼす可能性があります。

例えばレタスの外側の葉を捨てるよう、半裁の中でも良い部分は1部しかないのです。
この1番良い部分は背中からお尻にかけて取れる「ベンズ」と呼ばれ、半裁から約1/3位しか取れない、とても上質な部分なのです。




ーパスワンではこの「ベンズ」しか使いません。
更にこの革を、夏の日差しで約7日間日光浴をさます。
こうする事で革に含んだ油分が表面に出て、保護膜のような役割をしてくれます。

これを裁断前に行う事で、完成してからでは日光浴ができない内部にも、この効果をもたらす事ができます。
かなりの時間を要するのですが、良い革製品を作る上でこの工程は欠かせません。




「革」
を業とし、追求した「革質」をアイテム選びの選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

 

 

製作のこと
使う糸やその方法など製作のお話

 トレースも手作業です。

 革包丁一本で裁断します。

 糸には蜜蝋を練り込みます!

 針が2本通る「クロスステッチ」です

 叩きも手作業。叩く角度が重要です!

 コバ磨きの真髄は気合と心の笑顔です。

品はすべて手縫いで行います。
ミシンより手縫いの方が格段に強度があると言いますが、これはミシンは上糸を下糸で引っ掛けて縫うのに対し、手縫いはクロスステッチという手法で縫います。

このクロスステッチは、ひとつの穴に二度針を通して縫っていくもので、仮に一本の糸が切れても、もう一本の糸が残っているため、簡単にはほつれる事が無いのが特徴です。


縫いで最も重要なのが糸ですが、シニューという『手縫いでしか縫うことの出来ない糸』を使用しております。
ひと針ひと針かなりの時間を要しますが、手縫いならではの雰囲気をお楽しみ下さい。

断は革包丁を用い、すべて手作業で行います。
革により微妙な違いがありますが、細かな調整が出来るので、手作業は欠かせません。


を裁断後、裁断面を磨く作業を「コバ磨き」といいます。このコバ磨きは単純作業ですが、腕の見せ所でもあります。

染料や顔料を一切使用せずに磨く作業は、納得のいくまでひたすら磨きます。
その中には企業秘密もありますが、一番のコツはただただ磨くだけなんです…



ザインは無駄な装飾を省き、革質とステッチを最大限に魅せるスタイルです。

特にウォレットは、大きく開くコインケース、出入容易なカードケースや札入れなど、使い勝手を重視しています。


ザインから、型起こし、制作、販売まで、すべてひとりでおこなっており、量産品では出せない独自の雰囲気を作り上げて行きたいと思います。

また他店での販売をやっていないのは、何らかの形で手にする方と接点をもちたいと思っているからです。


ーダーからお手元に届くまでは数ヶ月を要しますが、それはすべて手作りの為。
お手元に届くまで、ゆっくりお待ちください。

 

 

ブランド名とロゴのこと
「作品番号第一」

 商標登録 登録第5365311号 

Opusとは音楽用語で「作品」と言う意味があり、Opus Oneとは作品番号第一という意味で、クラシックなどでは良く耳にする言葉です。

常にひとつの物を作り上げる気持ちから、作品番号第一「オーパスワン」としました。


ゴは、オーパスワンの「スワン」から白鳥をモチーフにしました。
白鳥が向かい合わせになって、自然な形でハートを作っています。

ゴ上部にあるのはコンセプト。
意味は自然な調和です。
アイテムを持つ方の個性を邪魔することなく、しかし革の主張は忘れないようなアイテム作りを目指したく、「ナチュラルハーモニー」としました。